前回の記事では、恋愛がうまくいかないのは、親子関係(特に父親)が影響しているという、核心的なお話をしました。
複雑な愛のループから抜け出すためにはどうすればいいのか?
今回はその答え、「許し」をテーマにお届けします。
私にとって「許す」とは、父との関係に向き合い、長年閉じ込めていた感情を整理し、その痛みを手放すということでした。

ぜひ、前回の記事もご覧くださいね。
感情の暴走:「愛されたい」と叫ぶ小さな私

相手を許せない気持ちの根底には、「どうして私を愛してくれなかったの?」という小さな頃の深い悲しみが横たわっています。
この悲しみを見ないふりして大人になると、「もっと愛されたい!」「見捨てないで!」という感情が暴れ出します。
私もそうでした。
- 弱みを隠して、強がってみせる
- 愛されるためにいい子を演じる
- それでも満たされなくて、結局「愛なんて信じられない」と心を閉ざす
そんな恋愛パターンを繰り返していたときにようやく気づきます。
私が本当に求めていたのは、男性からの愛ではなく、父に認めてほしかったんだと。
幼い日の自分が教えてくれたこと

心理学の講座で「インナーチャイルドに手紙を書く」という実践ワークをしたときのこと。
最初は父への怒りを書こうとしたのに、ペンを持つ手が止まり、泣きそうになる気持ちがこみあげてきました。
──どうして私を置いていったの?
──どうして何も言わずにいなくなったの?
──どうして私を守ってくれなかったの?
そのとき初めて、自分の中に「愛してほしかった」「守ってほしかった」と、幼い女の子が泣いているのを感じました。
長い間、父を憎んでいたけど、本当はずっと愛されなかった悲しみを感じないように、怒りで蓋をしていたんですね。
愛の呪縛から自由になる3つのステップ

私が実際に父を許し、長年の「愛の呪縛」から解放されるまでに行った3つのステップを紹介します。
Step① どんな感情も否定せず、すべてを感じきる
まずは、親を責めてもいいし、泣いてもいい。「許さなきゃ」と焦る必要は全くありません。
怒りも悲しみも、どれもあなたを守ってくれた大切な感情。その感情すべてを素直に感じてあげることが、癒しの第一歩です。
Step② 父親を「ひとりの人間」として見つめる
「親」としてではなく、「ひとりの人間」として向き合ってみると、違った視点で見ることができます。
彼にも弱さや、時代の価値観、生き方の限界があり、完璧な人ではなかったのだと。
そう思えたとき、心の重荷がフッと軽くなるのを感じました。
Step③ 生まれてきたことへの感謝を選ぶ
「許す」とは、仲良くすることでも、再会することでもありません。
過去の影響を認めた上で、「私はもうこの痛みに縛られない」と決めること。
そして、私に生命を与えてくれたという一点にだけ感謝を向ける。それが、私にとっての「許し」でした。
誰かを許すことは自分を許すこと

不思議なことに、父を許したあと、恋愛も人間関係もやわらかく変わっていきました。
- 愛されているのに、不安で相手を試すようなことをしなくなった
- 男性を敵や怖い存在ではなく、対等なパートナーとして見られるようになった
- 長年しみついていた「どうせ私なんて」という思いが消えていった
父を許すことで、自分を許すことができたのです。^^
そして初めて、「私は幸せになっていいんだ」と心から思えました。
過去は変わらない、変えるのはとらえ方

恋愛や結婚の悩みをいくら解決しようとしても、根っこにある「親との関係」を癒さなければ、同じパターンを繰り返します。
でも大丈夫!
過去を変えることはできなくても、とらえ方はいつでも変えられる。
父を許すことは、父のためではなく、自分の心を解放すること。
あなたが今、「怒りや悲しみを手放したい」と思った瞬間から、癒しは始まります。
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今日はここまで。
次の記事では、私が実際に行った「感情を癒すワーク」を紹介します。



